ご神犬ギャラリー

狩場明神の皮張石

天野盆地から紀の川へ下る峠道に入り、かつて織田の高野山攻めに備えた山城跡を抜けてしばらく進むと、不意に視界が開けて彼方にある紀の川の流れが目に飛び込んできます。

紀の川をその下流まで遠望するこの地に鎮座する「丹生狩場神社」は、丹生都比売大神の御子神(息子)である高野御子大神の化身「狩場明神」の信仰の中心となった場所とされます。

狩場明神は、背丈八尺余り(240cm)で筋骨隆々、弓矢を携えて白と黒の犬を連れた狩人の姿をとり、弘法大師空海の前にあらわれて、高野山へ導いたことで知られます。

その狩人の姿の通りに狩猟の神としての信仰があり、この神社の一帯は狩場明神の狩場であったと伝わります。

神社近くの斜面には、狩場明神が獲物の猪や鹿の皮を張ったという「皮張石」が。かつては紀州藩の編纂した「紀伊続風土記」にも記された名所でしたが、今は訪れる人も無く、蔦や茂みに覆われて忘れ去られようとしています。

草をかき分け蔦を引きはがし、皮張石の姿を露わとすると、そこには「紀伊続風土記」にある通り、狩場明神の狩りのお供をした「みちびきのご神犬」の足跡がくっきりと。

現代のご神犬・すずひめの足とぴったりかな?

※皮張石の場所は私有地内であり、また斜面で危険なこともあって、詳しい場所はお教えできません。申し訳ありません。

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